- 「認知症」ってどんな病気?
- 認知症の前段階、軽度認知障害(MCI)とは?
- 認知症への進行を防ぐことはできる?
- 軽度認知障害(MCI)を早期発見するには
- MCIスクリーニング検査プラスでリスクを知ろう
- 費用
「認知症(もの忘れ)」ってどんな病気?
認知症(もの忘れ)とは、脳の神経細胞の機能が徐々に低下し、記憶や判断力などの認知機能が衰えていく疾患群を指します。この状態になると、日常生活や社会生活に支障をきたします。
日本では高齢化の進展とともに、認知症患者が増加しています。2012年度の時点で65歳以上の高齢者の約7人に1人が認知症を患っており、年齢が上がるほど発症リスクが高まります。さらに、軽度認知障害(MCI)も含めると、4人に1人が何らかの認知機能の低下を経験しているとされています。軽度認知障害(MCI)のすべてが認知症に進行するわけではありません。また、65歳未満で発症する「若年性認知症」も存在し、認知症は誰にでも起こりうる病気と考えられています。
認知症の前段階、軽度認知障害(MCI)とは?
軽度認知障害(MCI)は認知症の前段階で、認知機能の低下が見られるものの、日常生活には大きな支障がない状態を指します。早期に発見し、適切な対策を講じることで、軽度認知障害(MCI)の改善や認知症の発症予防が可能です。認知症を引き起こす疾患にはさまざまなものがありますが、なかでも多いのがアルツハイマー病です。アルツハイマー病による認知症は、認知症の一歩手前であるMCIの段階を経ることが多いです。
軽度認知障害(MCI)の定義は以下のとおりです。
- 年齢や教育レベルの影響だけでは説明できない記憶障害が認められる。
- 本人または家族が物忘れについて訴えている。
- 全体的な認知機能は正常範囲内である。
- 日常生活は自立して行えている。
- 認知症とは診断されていない。
軽度認知障害(MCI)の段階で早期に対策を講じることで、認知症の進行を遅らせる、あるいは防ぐ可能性があります。適切な生活習慣の改善や定期的な検査が推奨されます。
認知症(もの忘れ)への進行を防ぐことはできる?
軽度認知障害(MCI)から必ず認知症に進行するわけではなく、正常な状態に戻る可能性もあります。早期に軽度認知障害(MCI)を発見し、適切な対策を講じることで認知症への進行を防ぐことが可能です。
軽度認知障害(MCI)を改善するための具体的な対策には、健康的な食事、定期的な運動、認知機能トレーニングなどがあります。また、高血圧や糖尿病、脂質異常症などの持病がある場合は、これらの治療を継続することも大切です。
MCIから認知症への進行を防ぐために
カテゴリ | 推奨される対策 |
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食事 |
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運動 |
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認知機能トレーニング |
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軽度認知障害(MCI)を早期発見するには
認知症とは異なり、軽度認知障害(MCI)は日常生活に大きな支障をきたさないため、家族や周囲の人が気づきにくいことがあります。軽度認知障害(MCI)の特徴を理解し、早期に発見することが重要です。
軽度認知障害(MCI)には、主に物忘れの症状が見られる健忘型MCIと、注意力や遂行力などの記憶以外の認知機能が低下する非健忘型MCIがあります。軽度認知障害(MCI)の記憶障害は加齢によるもの忘れとは異なり、例えば「少し前のことを忘れる」「新しいことを覚えられない」といった特徴があります。また、複雑な作業が苦手になり、「同時に2つのことを行えない」「家事や仕事での失敗が増える」などの変化も見られます。
日常生活の中でこれらの軽度認知障害(MCI)のサインが見られた場合は、放置せず当院におかかりください。
当院には認知症サポート医研修を受講した常勤医がおり、認知症疾患医療センターと緊密な連繋を図っております。
MCIスクリーニング検査プラスでリスクを知ろう
アルツハイマー型認知症の主な原因の一つは、アミロイドベータという異常なたんぱく質が脳内に蓄積することです。このたんぱく質は軽度認知障害(MCI)の段階でも蓄積が始まっているとされており、その蓄積リスクを調べることで、軽度認知障害(MCI)の発症リスクを把握することができます。
当院では、アミロイドベータを除去したり、その毒性を低減するたんぱく質の測定を行う「MCIスクリーニング検査プラス」を提供しています。この検査は簡単な採血で行うことができ、人間ドックや健康診断のオプションとして追加することが可能です。ご自身やご家族に気になる兆候が見られる場合、早期の検査をおすすめします。
認知機能の低下に早めに気づき、適切な対策を講じることで、認知症への進行を防ぎ、生活の質を維持することができます。
費用
費用 | 23,500円(税込) |
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